ビールにはどんなものがある? ピルスナーからバーレイワインまで紹介!

近年ずっと人気の高いヘイジ―IPAや、ビールとは思えないジュースのような副原料を使ったものまで、新しいビールスタイルが開発されるのもクラフトビールならでは。ここでは昔ながらのスタンダードなビールスタイルを紹介しよう。

1.ピルスナー|日本のビールのスタンダードともいえるスタイル。

チェコのプルゼニ地方を発祥とするビールスタイルの一種。ドイツ人の醸造家がドイツの製法を用いて作ったところ、白く輝くような黄金色のビールができあがった。ビスケットのような香りと麦の甘みがあり、喉コシが爽快。日本の大手メーカーが作っているビールの多くはピルスナーだ。

2.ヴァイツェン|苦みが少なくフルーティ日本人の舌にもぴったり。

南ドイツのバイエルン地方で旧くから作られているビール。通常大麦麦芽を使用するが、小麦麦芽を50%以上使用して作るのが特徴だ。バナナのような香りや、クローブのようなスパイシーな香りで、苦みが少ないので、ビールの苦みが苦手という人に特におすすめのビールだといえる。

3.ペールエール|クラフトビール初心者はまずこの一杯を。

イギリス発祥の銅色のビール。イギリスの伝統的なスタイルだが、アメリカに渡ってホップの華やかな香りがするアメリカンペールエールが誕生。ほどよいフローラルさとシトラスの爽やかな香り、モルトの甘みを感じられるミディアムボディ。ホップ由来の苦みがバランスよく調和した世界的に人気のスタイル。

4.IPA|インパクトのある苦みをとことん楽しめるビール。

「インディア・ペール・エール」の略で、昨今のIPA人気でクラフトビールの定番スタイルとなった。特にアメリカンIPAは世界中で飲まれている。ホップをたっぷりと使い、グレープフルーツやオレンジのような柑橘系の香りが特徴。インパクトのある苦みが特徴で、それがクセになる。

5.セゾン|スッキリとした香りで料理の邪魔をしない。

農家が夏に農作業をする間、喉の渇きを潤せるよう、冬から春先にかけて作っていた。ベルギー由来の酵母を用いて醸造したビールの総称でもある。ベルジャン酵母由来のリンゴのようなフルーティさとクローブのようなスパイシーさが特徴。最も人気上昇中のスタイルであり、様々な解釈のセゾンが生まれている。

6.スタウト|コーヒーのようなロースティーな香りと飲み口。

元のスタイルはイギリスのポーターだったが、アイルランドのギネスによってスタウトに生まれ変わった。ローストした大麦を使用し、深煎りコーヒーのような香りと風味が特徴。カラメルのようなほのかな甘みとドライな苦みが持ち味で、漆黒の見た目とは少しギャップを感じる。クリーミーな泡も魅力。

7.フルーツビール|デザート感覚で飲めるフルーティなビール。

ビールの基本は水、麦芽、ホップ、酵母だが、ベルギーでは昔からフルーツを加えたビールが造られている。例えばオレンジ、リンゴ、桃、ブルーベリーなどのフルーツを麦汁に漬け込んだり、果汁として加え醸造。フルーツの香りと味が強く、ビールが苦手な人にもジュース感覚で飲める味が魅力だ。

8.バーレイワイン|ワインのような重厚な味わいが魅力。

「バーレイ」とは大麦のことで、「麦で作ったワイン」を意味する。19世紀にイングランドで醸造されたビールを起源とするアルコール度数の高いビールで、ワイン代わりに飲まれてきたという。ワインと同じくらいの強さという意味で名付けられ、ワイン同様に熟成期間が長いほど価値が高いとされている。

(出典/「Lightning2019年8月号増刊 東京クラフトビール」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

Pick Up おすすめ記事

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...