【クルマ専門店ガイド】老舗のアルファロメオ専門店「デルオート」|神奈川・川崎

ヴィンテージのアルファロメオを数多く扱う老舗ショップ、神奈川県川崎市のdelautoを紹介! 展示場には在庫車両がずらりと並び、敷地内にある併設のファクトリーでは一般的な整備はもちろん、レストア作業やエンジンのオーバーホールなども行なっている頼れるショップだ。

数多くの車両が並ぶストックは国内トップクラス。

’75年の創業以来、数多くのアルファロメオを取り扱ってきたデルオートの松田代表(左)とスタッフの大崎さん(右)。いずれもアルファロメオに幅広く精通したスペシャリストだ

元々オーダーメイドの高級車メーカーだったアルファロメオが、戦後、高性能な量産車メーカーとしてスタート。’60年代になると、当時としては高性能だったDOHCエンジンを搭載し、ツーリングカーレースなどで高い評価を得るようになる。この後もアルファロメオは高性能車をリリースし続けているが、この時代のアルファロメオは特にファンが多く世界中で大きなマーケットが存在している。

今回紹介する神奈川県のデルオートは、そんなFR時代のアルファロメオを中心に取り扱う専門店。’75年創業というから、間も無く半世紀を迎える老舗ショップだ。車両販売はもちろん、修理やエンジンのオーバーホールまで幅広い作業を得意とする。

1968 Alfa Romeo Giulia GT1300 Junior

105系ジュリアの2ドアクーペ版として`63年に登場したスプリントGT。ボンネットの前端に段差があることから、「段付き」の愛称で呼ばれており、そのボディデザインはベルトーネ在籍時代のジウジアーロが担当した。

スプリントGTシリーズには、高性能な1.6リッターエンジンが搭載されたが、その廉価グレードとして1.3リッターエンジンを搭載し、`66年に登場したのがGT1300ジュニアだ。

取材車両は本国仕様の並行輸入車で、デルオートにて過去にレストアされた`68年式のGT1300ジュニアだ。ボディは美しくレストアされており、50年以上前のヴィンテージカーであることがウソのようなコンディションとなっている。外観は基本的にオリジナルだが、唯一ホイールのみGTA用マグホイールのレプリカを装着。

エンジンは前述の通り1.3リッター。純正でウェーバーのサイドドラフトキャブレターを二連装し、89馬力を発生する。これに5速マニュアルが組み合わされる。

スプリントGT系のボディは、セダンと比べてホイールベースを短縮しつつ、リアシートもしっかりと装備する実用性も兼ね備えていた。デザインはジウジアーロが担当
逆三角形のグリルが特徴的なアルファロメオのフロントマスク。ボンネット前端に段差があるのが、「段付き」の由来
左ハンドルのインテリアは、基本的にオリジナルをキープ。ステアリングも貴重なオリジナルだ
ヘッドレストが備わらないシンプルなシートはホールド性の良いシートバック形状となる
エンジンは軽量なオールアルミ製の1290ccDOHCで、ヘッド幅が広いのが特徴。WEBERのサイドドラフトキャブを二連装する
二眼のメーターは左が8000rpmのタコメーター&油圧計、右が220km/h スケールの速度計となる。針は右下からスタート
ホイールはGTAが装着するマグホイールのレプリカ。純正のスチールホイールと似たデザインながらアルミ製となる

【スペック】
全長:4080mm
全幅:1580mm
全高:1320mm
ホイールベース:2350mm
エンジン:直列4気筒
排気量:1290cc
燃料供給方式:キャブレター
駆動方式:FR
乗車定員:5名
価格:682万円(税込)

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Lightning 編集部
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