「FINE CREEK LEATHERS」彼らの挑戦は、終わらない。

今や、世界中のレザーラバーから熱い視線が注がれ、その動向が常に注目されるレザーブランド界の雄、ファインクリークレザーズ。馬革のアイテムのみをリリースする彼らの新作情報が届いたので、一足早く紹介する。特に、美しいシルエットを持つカーコート「KEY LOCK」は、彼らの匠を集結させた卓越した完成度を誇っている。

KEY LOCK|FINE CREEK LEATHERS

1930年代のカーコートをデザインモチーフしたファインクリークレザーズの新作「キーロック」。一見すると同ブランドの人気モデル「ギルモア」のようにも見えるが、こちらはパターンを全て見直した別モデルとなる。ギルモアに比べ若干着丈が短く、体に沿うよう全て曲線で構成されたパターンを採用している。素材は、2㎜厚のベジタブルタンニン鞣し・アニリン仕上げの馬革。サンドウィッチ仕様の茶芯で、美しいエイジングが期待できる。26万4000円

RICHMOND S66|FINE CREEK LEATHERS

ファインクリークレザーズの名を世に広めたGジャンタイプは新作でも健在だ。ファーストタイプの大戦モデルを馬革でトレースした人気モデル「リッチモンドS66」が再びリリースされるというから、ファンには嬉しい限り。1.8㎜厚の渋鞣し・素上げのホースハイドにオイルを多く含ませ、独特の質感を実現している。着込むほどにシボが出現し、下からうっすらと出現してくる茶芯の様はまさに圧巻の一言。背面はファン垂涎のTバック仕様となる。18万1500円

彼らの進化も、止まらない。「Cワークス」の今季新作がヤバい!

ファインクリークレザーズ代表の山﨑氏が手掛ける別ブランド「Cワークス」。ワークなどを中心に自由な発想でアイテムを生み出している。今季の新作がまたすごい! ディアスキンでM-65フィールドジャケットとフィッシュテールパーカを再構築しているが、その再現度は「ヤバい」の一言。ファインクリークレザーズでは出来ない、自由なモノ作りを行うCワークス、今後の動きに注目したい。

Lield|C WORKS

フィールドジャケットの完成形、アメリカ陸軍のM-65フィールドジャケットを、ディアスキンで忠実に作り上げた意欲作。袖口の意匠なども忠実に再現し、襟に内蔵されるフードも、レザーで作るという手の込んだ仕様となっている。ベースにしたのはエポレットのついた2ndモデル。ヴィンテージのライナーやフードも取り付けることが可能だ。ベジタブル鞣し・染料仕上げの1.2㎜厚のディアスキンを採用し実物さながらのドレープ感を見せる。35万9920円

Ltail|C WORKS

昨今ファッション界でも注目を浴びるM-65フィッシュテールパーカをディアスキンで完全再現。実物の持つ自然なオチ感を見事に表現している。使用するのは右のLield同様の鹿革だが、オリジナルにはない「接ぎ」を入れないようにするため、大判の鹿革を選別し使用している。本来、大判の鹿革はとんでもなく厚いのだが、それを1.2㎜に割って採用するという、非常に手の込んだ工程を経て作られている。ヴィンテージのライナーも取り付け可能。37万9940円

【問い合わせ】
ファインクリークレザーズ
TEL050-3390-2470
https://www.finecreek.jp/stockist

(出典/「Lightning 2023年12月号 Vol.356」)

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モヒカン小川
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モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
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