久々に震える洋書に出会えたぜ。gastalten刊の『The Rebel’s Wardrobe』

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介! 今回は、「馬革ブックカバーを購入してくれた方に、一枚一枚お礼状を書かせていただいた。ありがとうございました! たくさん本を読んで、素敵な茶芯を出してくださいね!」と語る、革ジャンの伝道師・モヒカン小川がお届け!

gastalten刊の『The Rebel’s Wardrobe』

昔から本が好きで、暇さえあればアマゾンで本探しをしている。もちろん書店にも行くし、古書店も大好物。会社が神楽坂に移り、神田の古書店街が近くなって、最近本当によく足を運ぶ。

同様に、人から勧められた本を読むのも好き。自分ではなかなか出会えない作品に、時として巡り合うことが出来るからね。近頃は小説や古典文学ばかりで、洋書や写真集から遠のいていたが、久しぶりに洋書を手に入れた。それがこの『TheRebel’s Wardrobe』。訳すと「反逆者たちのワードローブ」。

表表紙がジェームス・ディーン、裏表紙がスティーブ・マックィーンで構成される『The Rebel’s Wardrobe』。英語で書かれているが、出版元のgastaltenはドイツの出版社で、2022年に発刊された本。有名無名の人の写真が散りばめられていてとにかく面白い。着こなしの参考にもなるはずだ。アマゾンで購入可能なので、興味のある人は是非読んでみて。

これが本当に素晴らしい。実は先日、デニムブランド「リゾルト」の林さんと飲む機会があり、その時に林さんから勧められた本なのだ。「面白いから読んでみて」と言われ、その場でアマゾンをポチってしまった。いやはや、まったく便利な世の中である。ただ、かなり酔っていたこともあり、すっかり注文したことを忘れていたのだが、つい先日手元に届いた。

結構大きな図鑑のようなサイズで、持つとずしりと重い。この「洋書っぽさ」がたまらないのよねー。包装を開け、パラパラとページをめくってみると……止まらなくなってしまった。例えば「A-2」「Mー65」などのアイテムごとに章立てになっていて、それにまつわるムービースターや映画のワンシーン、ミュージシャン、兵士やワーカー、政治家やアスリートなどの歴史的な写真をふんだんに用いながら、そのアイテムの歴史やカルチャーを紐解いていくのだ。

英語がわからなくても大丈夫。とにかく写真が多くて、眺めているだけでもためになる。「PERFECTO」や「エンジニアブーツ」といった、いわゆるハード系だけでなく、「ニットカーディガン」のページではモハメッド・アリが登場し、「タートルネック」はボブ・ディランやジョブズまで幅広く掲載。とにかくその服の歴史・文化・着こなしがすべて楽しめるのだ。これ、マジで買ってよかった。みなさんも、絶対に損はしないと思いますよ。本当におすすめです。

(出典/「Lightning 2023年4月号 Vol.348」)

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モヒカン小川
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モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
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