イメージは耐久レースの優勝マシン。|トヨタ・セリカ リフトバック 1600GT【東京カーライフ】

セリカに憧れ続けた小学生が、一度手に入れたものの維持できずに挫折。50 歳でもう一度乗ることを目標に、レストア&カスタムをスタートした。イメージはターボを搭載した「富士1000km」のチャンピオンレーサーだ。

豊嶋稔さん|17歳でジャパンアクションクラブに入団。その後、高橋レーシングチームに移籍し、カースタントマンとなる。1990年に『首都高速トライアル2』で俳優デビューし、俳優としても活躍中

ボディだけの状態から仕上げたカスタムメイド。

1975年式セリカリフトバック1600GT。1973年の耐久レース「富 士1000km」で優勝したターボ搭載のワークスマシンをイメージしてカスタム。

「小学校4年生の頃に、セリカを見てから好きになりました」

トヨタが’70年から’06年まで製造・販売していたセリカとの馴れ初めを語るのは、俳優やカースタントマンとして活躍する豊嶋稔さん。20歳の時に’06年式セリカリフトバック2000GTを手に入れることができた。

「子供の頃からの夢だったんですが、若かったこともあって経済的に維持できず、2年ほどで手放してしまいました……」

しかし、東京でカースタントマン、俳優として活動しながらも夢は持ち続けていたという。

「50歳になったら、もう一度乗ろうと思って探していました」

こうして、50歳になる2年ほど前、現在の愛車である’75年式セリカリフトバック1600GTと出合ったのだ。

「関西のとある旧車専門店に行った時、エンジンもパーツもついていない、塗装もされてないボディだけの状態の車両を見つけて、一からレストアしようと思いました」

イメージしたのは、富士スピードウェイで開催されていた耐久レース「富士1000km」で、’73に優勝したターボ搭載のワークスマシンだ。「ダルマ」と呼ばれる先代モデルのフロントマスクを採用しているのが特徴で、2年の歳月を費やしてレストア&カスタムし、オリジナリティをプラス。現在のスタイルが完成した。

「独特のカタチと音が大好きで、普通に毎日乗っています!」

「1975 TOYOTA CELICA LIFTBACK 1600GT」のディテールを拝見!

フジツボ製タコ足エキマニ&ストレートステンマフラー、ロンシャン製14インチホイールなどを装着。

1600GT用の2T-G型エンジンを1750ccにボアアップ。ソレックス製キャブレターは純正の直径40㎜から44㎜に変更した。

油圧、電流、水温計。速度計と回転計を合わせた5連メーターを装備。運転席のシートはレザーに張り替え。ステアリングは1982年物のmomo製キャバリーノに換装。

フロントはダルマの愛称で親しまれる先代モデルのフロントマスクを採用し、社外のカーボン製チンスポイラーを装着。

当時流行したリアウィンドウルーバーを装着して雰囲気をアップしている。

トヨタではリフトバックと呼ばれる跳ね上げ式のハッチバック。トランクが室内とつながったワンルームタイプで、収納力は高い。

取り外し可能でワンタッチで消火できる競技車両用の車載消火器をシート下に常備。火災時のためはもちろん、レーシーな雰囲気作りにも役立っている。

(出典/「Lightning2022年7月号 Vol.339」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

Pick Up おすすめ記事

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...