現在進行形のアンフィニッシュカー。|フォード・マスタング クーペ【東京カーライフ】

ガレージで整備・カスタムを地道に進める現在進行形のファースト・マスタング。アンフィニッシュな姿だが、路上に出ればホイールスピンしながらコーナーを駆け抜け、ハードな走りを見せるホットロッドだ。

「デラクシーカスタムズ」高田泰文さん|バイクのカスタムビルダーでありながら、様々なヴィンテージカーを乗り継ぐ高田さん。アメリカ車はフォード党で、現在はモデルTとマスタングがガレージに格納されている

ポニーカーのホットロッド。

フェンダーは現在塗装に出しているため、パーツ取りの車両のフェンダーを装着。大衆車をベースに走りの性能をアップデートし、アンフィニッシュな姿でストリートを荒々しく走る様子はアメリカのホットロッダーを連想させる

「マスタングは人気モデルだけに今でもなんでもパーツが手に入りやすいのが魅力。少しずつできる限り自分で整備やカスタムをしています」

そう語るのは千葉県のデラクシーカスタムズの高田さん。本業はバイクのカスタムビルダーだが、趣味でクルマをいじるガレージライフを送っている。

車両を手に入れたのは約4年前。友人の紹介で出会った不動のマスタングを手に入れ、地道に機関系や吸排気の調整、足周りの整備を行い今年路上復帰を果たした。

日本でのマスタングは、オリジナルを基調に綺麗に仕上げられたラグジュアリーな乗り方が好まれるイメージだが、そもそもコンパクトなボディサイズ故に老若男女から愛され、ホモロゲモデルやホットバージョンなども幅広く展開するモデル。オーナーの好みに合わせられる自由度の高さはマスタングの懐の広さと言える。

高田さんのマスタングはアンフィニッシュだが、エンジンをホップアップし、ハードな走りを実現するホットロッドを目指して進化を続けている。

「1965 FORD MUSTANG COUPE」のディテールを拝見!

グリルのセンターバーやオーナメントを取り外し、シェルビーのバンパーを移植したフロントマスクがレーシーな雰囲気を演出。

エンジンは’67年の289 V8エンジンをベースに、ハイリフトカム、オーバーサイズピストンをインストール。エキマニは純正オプションであるHIPO、キャブレターは4バレルのHOLY 650 CFMを採用。

ブルー×ホワイトの2トーンのシートは、もう一台所有するパーツ取りのマスタングから移植。ハーストのシフターは独特の操作感が魅力だ。

ワイヤーとピンで固定するフードのラッチもシェルビー用。ハイライズ用のフードも所有しているため、気分で着せ替えを楽しんでいるのだとか。

エキゾーストは映画『ブリット』でマックイーンが運転したマスタングと同じARVINODE。特徴的なサウンドが映画を連想させる。

(出典/「Lightning2022年7月号 Vol.339」)

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