ここから始まる恋がある。「BUZZ RICKSON’S」のTYPE G-1 A.PRITZKER & SONS,INC.

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介!

今回は、YouTube『モヒカン小川のレザーチャンネル』が大好評の革ジャンの伝道師・モヒカン小川がお届け!

BUZZ RICKSON’SのTYPE G-1 A.PRITZKER & SONS,INC.

M422から始まる米海軍フライトジャケットの系譜の中で、初めて“G-1”と呼称されたのが1940年代末期に登場したこのスペック55-J-14。G-1は現在でも支給される最も息の長いフライトジャケット。素材には顔料仕上げのゴートスキンを採用し、ディテールもオリジナルを忠実に再現している。18万4800円

フライトジャケット好きの勢力を分かつ二大巨頭、それがA‒2とG‒1だ。正直に言う。俺は圧倒的に「A‒2派」だ。申し訳ないが、ここではくどくどとA‒2やG‒1の基本的な説明をする気はない。どんな服かわからない人は、ライトニングのバックナンバーを読んでくれ。

▼こっちの記事にも詳しく載ってるのでぜひ

一生モノの革ジャンを選ぶ時に知っておきたい7つのこと。-おすすめブランドからお手入れまで‐【保存版】

一生モノの革ジャンを選ぶ時に知っておきたい7つのこと。-おすすめブランドからお手入れまで‐【保存版】

2022年11月08日

そもそも俺は、戦闘機も旅客機も含めて飛行機が大好きだ。昔は航空無線片手に羽田や成田に通っていたし、ライトニング編集部に配属になってからは、チャック・イェーガーがベルXS‒1で飛び立ったエドワード空軍基地にも行き、ついでにその上空で音速を超えたとされるヴィクタービルという街の空を撮影しにも行った。

オハイオ州デイトンにあるライト兄弟が営んでいた自転車屋「ライトサイクル」にもわざわざ足を向け、同じくオハイオ州にあるアメリカ空軍博物館を取材したこともある。シアトルにあるボーイング社のエバレット工場でボーイング787の作られる過程を撮影し、ワシントンD.C.のスミソニアン博物館で、歴史的な航空機をすべてこの目に焼き付けてきた。そうです、はっきり言って自慢である。

で、A‒2の話。あまりにA‒2が好き過ぎて、ラフウェア社の工場跡(ペンシルバニア州ミドルタウン)にも行った。建物はきちんと残ってはいたが、今ではアブナイ人たちのアパートメントになっており、なかなか刺激的な体験をしたこともある。もちろんその時俺は、ラフウェアのA‒2を着ていたのは言うまでもない。

よく聞かれる質問がある。「何故A‒2が好きなんですか?」。まったくもって愚問である。そんなものは、ちょっとした人生の弾みで好きになってしまったという、神様のいたずらに過ぎないのだ。ちょっとした弾みで出会い、付き合っていくうちに気付いたら好きになっていた。貴方の配偶者を見てみるといい。そんなもんでしょ?

では何故、俺は今回G‒1を手に入れたのか。決まっている。『TOP GUN マーヴェリック』の公開が待ちきれないから。俺はこいつで劇場に行く。今まで食わず嫌いだったのは認めよう。だが断言する。ここから始まる“恋”がある。

背中や脇にプリーツが設けられているのがG-1の特徴。A-2に比べ運動性能が高いのが嬉しい
襟裏にはUSNのステンシルが入る。コントラクターによって書体や大きさ、色、位置が異なる
1951年にB-15Cも製造納入していたA.PRITZKER & SONS,INC. 社が手掛けたG-1を再現した

【問い合わせ】
東洋エンタープライズ
TEL03-3632-2321

(出典/「Lightning 2022年4月号 Vol.336」)

この記事を書いた人
モヒカン小川
この記事を書いた人

モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

Pick Up おすすめ記事

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...