さらに20年、こいつに乗ると決めました。|Restored 1997 Vespa 50s Vintage

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介!

今回は、「ボアアップしたことで巡航速度がかなり上がったのはうれしいけれど、この冬空の下で走ったら、以前よりも体感温度が低いことに気がつき凍えそうに(笑)。うれしい悲鳴です」という編集部の最古参・ラーメン小池がお届け!

Restored 1997 Vespa 50s Vintage

クラシックベスパはご覧のスモールボディが私にはぴったり。エンジンのオーバーホールだけの場合、ベース車両の状態にもよるけれど、交換パーツ代が4〜15万円(パーツの劣化状況で変動)、工賃は6万円が目安。まずはショップに相談してみて

上京して始めて手に入れた足がベスパだった。思えばまだ学生で、この仕事をアルバイトでやっていたころ。締め切りが近くなれば深夜に帰ることもあるので機動力は必要だった。

でも友人が格安で譲ってくれそうな原付ではなく、生意気にも新車でベスパを購入。親に頭を下げてローンの保証人になってもらったのも良い思い出。それから20余年。まだこいつを近所の足として所有しているというワンオーナー車なのである。

以前も書いたけど、好きになったらずっと好きな性格なので、飽きることなくこいつと付き合ってきた。でもね、さすがに20年以上も乗っていればガタがくる。

ショップの人にも心配されるほどあちらこちらが経年によってお疲れに。いっそ、新しいベスパに買い替えようかと思ったけれど、気がつけばこのモデルって絶版車なだけに高値安定物件。フルレストア済みの車両は高値だし、中古で良い出物は枯渇気味。だから決意しました。そう、レストアを。

しかも外装はそのままで、中身をすべて新品にして、アップデートもするという大手術を敢行。外装は疲れているけど、ふだん見えない部分はピカピカというムフフな仕上がりに。さらに20年乗ることはできるだろうけど、自分のカラダがそこまで持つかが現状の心配事かな(笑)。

これが作業途中。すべてのパーツを取っ払いボディだけの状態に。 エンジンをオーバーホール&ボアア ップして足周りやハンドル、配線など、中身はほとんど新品に交換
75ccへのボアアップ&レーシング キャブレターへの換装でマフラーも存在感のあるバナナタイプに。これで二段階右折ともおさらばで機動力が格段にアップしとります
ショックは見た目もムフフな赤いカルボーネ製に前後とも換装。パンクトラブルも軽減するためタイヤもチューブレス化してホイールリムがポリッシュされた2トーンを選択
今回の作業をしてくれたのは私の愛車の面倒みてくれているワンパ ーフォーさん。ヴィンテージから現行車両までベスパのことはリペアからカスタム、車両販売までおまかせ

【問い合わせ】
ワンパーフォー 
TEL03-3382-3013
http://www.oneperfour.com

(出典「Lightning2022年3月号 Vol.335」)

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

Pick Up おすすめ記事

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...