使い込んだ風合いを再現!




この500円時計は、1970年代のアメリカ陸軍のディスポーザル(使い捨て)ウォッチをもとにしていると思われる。当時の実物もチープなプラスチックケースを使っているが、今回はあえて黒塗装した鉄ケースの質感を目指してDIY塗装。ダイアルの夜光も枯れた風合いにハンドペイントしてみた。
まずは、準備するものをご紹介。
ベースはコレ。


ダイソーの500円のミリタリー時計。裏ブタにはミルスペック刻印を模したデザイン入り。
プライマー

塗装に必須のプライマー(下地塗装)は、プラスチック用をチョイス。ミッチャクロンでもOK
シルバーとマットブラックのスプレー

下地用のシルバーと仕上げ用のマットブラックのスプレー。きれいに塗るならスプレーがオススメ。
サンドペーパー

やれた質感を出すためのサンドペーパー。今回は200、400、800、1000番の4種類を用意した。
油性ペン

ダイアルのインデックスや針の夜光を塗るためのマッキー。今回は薄いブラウンを使った。
早速やってみよう!
1.時計を分解する。



まずは時計を分解しよう。リューズを抜く時は写真の箇所を押しながらやることを忘れずに!
2.プラスチック風防をマスキングする。


しっかりやらないと塗料が付いてしまうので要注意。
3.プライマーを塗布する。

少しずつ塗布するのがうまく作るコツ。写真は勢いよくかけてしまった……

かけすぎてしまった場合、乾いてから厚くなった部分をやすり掛け。こうすれば失敗しない。
4.下地用のシルバー塗装をする。

これも一気にやらずに、薄く何度も塗布するのがポイントだ。
5.やすり掛けをする。

乾いたら同じくサンドペーパーでやすり掛け。裏面のミルスペック刻印など細かい箇所も研磨。
6.仕上げ塗装をする。

最後に仕上げのマットブラック塗装。きれいに仕上げるには薄く何度も塗布すること。
7.サンドペーパーをかける。

使い込んで黒い塗装が剥げた風合いをサンドペーパーをかけて再現していく。センスの見せ所だ。
8.ダイヤル加工をする


ケース塗装の乾燥中にダイアルを加工。インデックスと針は、きちんと蓄光塗料が施されているが、雰囲気重視でマッキーでハンドペイント。針も同様に塗ろう。はみ出たら、小さなカッターで削り取れるので、臆することなく塗っていこう!

左が枯れた夜光をハンドペイントで再現したもので、右が買ったままの状態。これだけでもこんなに印象は変わる! ケース塗装に自信がない方は、まずはここから始めてみるのもいいかも!
(出典/「Ligthning 2021年8月号Vol.328」)
Text/T.Miura 三浦正行 Photo/A.Kuwayama 桑山章
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