囚人服をモチーフにした「ドライボーンズ」のStripe Prisoner Jacket。

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介! 

今回は、弊社のオープンオフィスのときに自分の古着を出品して、手つかずでいた部屋の整理と掃除に着手したが、もう少し手持ちの服を処分しないと収まりきらないと実感し落胆している編集部の最古参・ラーメン小池がお届け!

ヨコシマな性格なもんで。「Dry Bones」のStripe Prisoner Jacket

レッドになることで、いわゆるプリズナージャケット(囚人服)には見えない。がぜん派手になるけど、着てしまえばそれほど気にならないのは最近派手めのウエア推しの私だけ? 2万9920円

ヴィンテージのワークウエアをデザインモチーフにしたプロダクツは昔からあるけれど、最近見かけるようになったのが各国のプリズナージャケット(囚人服)の存在。その仕様といえばワークウエアながらシンプルなデザイン(ポケットをたくさん付けたら、囚人たちにいろいろ隠し持たれちゃう)で、ファッション的にもおもしろい。

でも最大の特徴は太いストライプ(ボーダーが主流)。逃亡されたり脱獄されないよう、あえて目立つようなデザインにするという当時の必要が生んだデザインだけど、この太いストライプは夜道でも目立つということで、バイカーたちにTシャツの柄として好まれたりと、いろいろとファッションの歴史を感じる柄だったりする。

個人的には、ブラックやネイビーの定番色は、この手のアイテムを世間でよく見るようになっても、アウトローバイカーでもないので手を出してこなかったアイテムのひとつだった。

そんな折に本誌でもおなじみのドライボーンズで見つけたのが鮮やかな赤のプリズナージャケット。王道のブラックストライプもラインナップしているけれど、カラーバリエーションでレッドを用意するのがドライボーンズらしさ。あくまで王道ではなく、良い意味でそこをハズしてくるセンスはさすが。赤いストライプのプリズナージャケットはこれまで見たことがないし、最近派手めなウエアが好きな私にも見事に刺さったってわけ。

これならワークジャケット由来のストライプジャケット的なイメージで着ることができるし、決して囚人には見えない。ただし、ウォーリーに見られる可能性は無きにしもあらずだけど……。

よく見ると左胸にはポケットは存在しないが、囚人番号をステンシルするための別布が縫われている。こういうディテールには手を抜かない
フロントにはシンプルなパッチポケットを左右に装備するが、そこはしっかりと柄合わせしているところにドライボーンズの心意気を感じる
往年のワークウエアに倣って、フロントポケットの身頃側にユニオンチケットが縫い付けられている。普段見えない部分にだってこだわるのだ
同柄のワークトラウザーズも存在。ファッション上級者にはぜひセットアップで挑戦いただきたい。こちらもヴィンテージ仕様だ。2万4970円

【問い合わせ】
ドライボーンズ東京 
TEL03-5458-5688
http://www.dry-bones.com

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning 2021年10月号 Vol.330」)

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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