最もインディアンらしい装備を持つ、最盛期のモデル「1948 INDIAN CHIEF」。

友人の乗るインディアンに感銘を受け、アメリカでこの’48年式を探し当て、今から6年前に念願のインディアンオーナーとなった大石伸彦さん。以前はパンヘッドを所有していたというヴィンテージ好きな大石さんに、ヴィンテージインディアンの魅力をお聞きした。

その魅力、乗った人しかわからない。

「デニムに置き換えるとハーレーがリーバイスなら、インディアンはリーみたいな感覚。決して華やかじゃないけど、通好みというかね。こればっかりは乗った人にしかわからないかもしれないけど、独特の魅力があるんです」

インディアンの魅力を聞かれ、しばらく考えた後、大石さんは口を開いた。大石さんは今から約6年前にこの’48年式チーフを入手するが、それ以前はパンヘッドに乗っていたという。OHVからサイドバルブへ、そして’50sから’40sへと乗り換えた大石さんならではの回答なのかもしれない。

「あとは見た目以上に取りまわしが軽いところ。車重より重心の問題かもしれませんが、ガレージの出し入れやUターン時にはパンヘッドとの違いを痛感します」

小ぶりなBUCOのスクリーンやソロシートに交換し、左ハンドチェンジ化している他は、オリジナルの装備を維持しているという大石さんのチーフ。

ディープフェンダーが備わり、ガーターフォーク最終年式というチーフのゴールデンエイジだけあって、チョッパーのような大掛かりなカスタムを施さなくても、魅力に溢れている。事実、大石さんもこのインディアン独自の純正スタイルに惚れ込んでいるそうだ。

普段は自宅脇に建てられたガレージがインディアンの保管場所となっている。決して広くないガレージへの出し入れの際、この取りまわしの軽さが重宝するという
気負うことなく自分よりはるかに年上のチーフに乗る大石さん。 普段着で乗ることが多いそうだが、6年の歳月を経て、不思議な一体感を醸し出している

大石さんの愛車「1948 INDIAN CHIEF」を拝見!

アメリカのバーで長年飾られていたヒストリーを持つ大石さんの’48年式チーフ。ガーターフォーク最終のチーフは、ディープフェンダーや顔型のオーナメントなどまさにゴールデンエイジと呼ぶにふさわしい装備を持つ。購入から現在まで大きなトラブルもなく調子も良いという。

スクリーンは純正より小ぶりなBUCO製のもの。 左シフト化に合わせて、右をスロットル、左を進角に変更している
ハーレーと比較してミッション周りが非常にコンパクト。ここがインディアンの取りまわしが軽い原因なのではと大石さんは推測する

(出典:「Lightning Vol.283」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

Pick Up おすすめ記事

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...