ずいぶん立派になった30年ぶりの「ただいま」。 2021 ジープ・グランドワゴニア・コンセプト

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介! 今回は、自身’87年式グランドワゴニアを所有し、最新型がどこまでファンに受け入れられるか楽しみにしている、アメリカ車をこよなく愛する男・ラーメン小池がお届け!

「出す出す詐欺」のワゴニアがついに登場!?

ジープ・ワゴニアといえば、SUVの元祖。ジープのドライブトレインにワゴンボディを架装することで、悪路も街乗りも、そして荷物も人も運べるユーティリティで1962年に生まれた。その後もそのコンセプトは生き続け、さらに高級ラインとして1983年にはグランドワゴニアがデビューしたことで、高級SUVの元祖としても知られている。

そんなワゴニアは多くのファンに惜しまれつつ、1991年式で絶版に。ところが現在のジープブランドを保有するフィアット・クライスラーがずいぶん前にワゴニアを復活させると言ったもんだから、ファンは歓喜した。しかし、待てど暮らせど進展しない。もはやファンからは「出す出す詐欺」なんじゃないかと言われていたのが、ついに大幅に進展。ほぼ市販車に近いカタチで突然コンセプトモデルが発表されたのだ。

2021 ジープ・グランドワゴニア・コンセプト

往年のワゴニアやグランドワゴニアを思わせるデザインというよりはグランドチェロキーの兄貴分といった感じのスタイリング。ドライブトレインなどは細かく発表されてないけど、電気自動車の技術がスタンダードで搭載されるらしい。コアなワゴニアファンにとっては力強いガソリンエンジンの搭載車も欲しいところ。2021年モデルとして市販されるというので、このコンセプトモデルはほぼ最終形か。(ジープ https://www.jeep.com)

そこに登場したのは高級感で埋め尽くされたフルサイズのジープ。ダッジがチャレンジャー、フォードがブロンコなどをかつてのデザインをオマージュして復活させた流れで出るかと思いきや、かつての面影は少ないモダンなデザインに。車名はグランドワゴニアになるらしい。旧型グランドワゴニアのオーナーとしては非常に気になる。ジープ最高級のモデルが30年ぶりに帰ってくる。

カイザー時代に生まれたワゴニア。 その後AMC、クライスラーと製造権が移って先代最終となった’91年式グランドワゴニアがこれ。威風堂々である
新型のリアスタイリング。グランドワゴニアのエンブレムは大きく、さらにライト点灯時にはエンブレムも光るギミックが。ありそうでなかった高級感
ジープ伝統の7スロットグリルは継承されるけど、コンセプトモデルはグリルもエンブレムもLEDで点灯するという仕組み。販売モデルはどうなる?
インパネは運転席、センター、助手席にまでモニターを配し、オーディオはマッキントッシュのシステムを採用。さすが最高級モデル。超未来的である

【問い合わせ】
ジープ
https://www.jeep.com

(出典/「Lightning 2020年11月号 Vol.319」)

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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