お寺と神社は違う? 1分で学ぶ、外国人に必ず聞かれる日本のルール

民俗や地域伝統文化のあれこれに没頭しがちなエディターが、あなたの日々の暮らしに、とても小さなときめきをお届けしましょう。言葉だけは知っている作法や行事、未来をひらく温故知新、興味はあるけどよくわからない民俗のことなどについてわかりやすく紹介します。

お寺は、インド・中国から来た仏道修行や仏事の場

寺とは、仏教の施設。仏教は、紀元前5~6世紀頃、北インドで釈迦(しゃか)族の王子として生まれたゴータマ・シッダルタ(釈迦)という人が開祖の宗教だ。釈迦は老い・病・死という苦からの解放を求め、29歳で出家した。さまざまな苦行を経て35歳のとき菩提樹の下で悟りを開き、真理を悟った者の意味であるブッダと呼ばれることに。没後もその教えを後代の弟子たちが広めていき、宗派を広げながら世界に普及していった。令和4年末現在で国内に156の仏教宗派(『宗教年鑑 令和5年版』)が存在している。

神社は、神々を祀る日本古来の信仰の場

日本では古来、森羅万象に八百万(やおよろず)の神が宿っているという世界の捉え方があり、この信仰神が道(しんとう)と呼ばれ、各地でご神体を祀る場として神社が建てられている(八百万の神は、映画『千と千尋の神隠し』の湯屋でも登場。見方によっては、ポケモンの世界観にも同様な背景を感じとれるかも)。有名な神様としては、太陽神アマテラス、その弟で大蛇ヤマタノオロチを倒した荒神スサノオなど。これら神様の説話は、現存する日本最古の歴史書『古事記』(712年)に綴られ、他にも世界の始まりや神々の出現、皇位継承などが記されている。

神社と違って、お寺の参拝は「静か」に行おう

寺の参拝は、あくまでも静かに、合掌して礼拝。ちなみに、寺にある塔は、釈迦の遺骨(仏舎利)を納める役割。

神社の参拝は、2礼2拍手(右手は左手より少し下げて打つ)1礼が基本。ちなみに、神社の御神域と外を分ける役割が、鳥居。狛犬は高麗犬の意で、邪気を祓うとされる。社殿を彩る朱色は、魔力に対抗する色ともいわれている。

この記事を書いた人
中川原 勝也
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中川原 勝也

民俗と地域文化の案内人

エディター。地域伝統文化のこと、民俗のあれこれ、古民家・民藝・暮らしのこと、などを当サイトでは担当。これまで日本カルチャーを主なフィールドにしながら、国内の法人・自治体・商品のブランディングにまつわるメディア等を手掛けてきた。温故知新好きが募って、ただいま、月刊古民家誌『じゃぱとら』編集長。
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