とっておきのヴィンテージデニム。弦巻史也さん

市場価値的にお宝級、博物館級はもちろん、さまざまな理由で存在するとっておきデニム。弦巻史也さんにとって思い入れのある一着はヴィンテージ好きにとって憧れであり、ひとつの終着点でもあるLEVI’S 506XX。希少性はもちろんだが、サイズ、コンディションともに自分好みな一着だという。

1950s LEVI’S 506XX

デニムジャケットの元祖でもあるLEVI’S 506XX通称1stと呼ばれるデニムジャケットは、フロント1ポケットのバックルバック付き。ビッグサイズのみの仕様であるTバックは希少性が高い

すべてのデニムジャケットの基を築いたLEVI’S 506XX。通称、1st(ファースト)と呼ばれるモデルはヴィンテージ好きにとって憧れであり、ひとつの終着点でもある。なかでも圧倒的な残存数の少なさから一躍有名となった「Tバック」。背面のヨーク部分から一本の接ぎがあることからヴィンテージファンの間で、そう呼ばれるようになった。サイズが大きく、生地が足りなかったのだ。

「ボクが初めてファーストのTバックを買ったのはブランドを始めた前後の8年ほど前。インディゴは薄く、複数箇所リペア跡がある針付きバックルが付いているジャケットでした。よりコンディションのよい個体を探していたところ、2年前にこのジャケットに出会いました。インディゴも多く残っていて、サイズもこっちのほうがゆったり。

針付きバックルではないものの、革パッチが残されていたり、コンディションの良さを優先した感じですかね。Tバックが2着も要らないなと思っていたので一枚は手放しました。もちろん大切にしていますが、すごいヴィンテージだからといって気を遣って着るのは、自分のスタイルではなくあまり好きではないので、日頃のスタイルの中で気にせずコーディネイトを楽しんでいます。サイズも色も抜群のこのジャケットは一生着ると思います」

(出典/「CLUTCH2024年8月号 Vol.96」)

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