“あの当時のDENIME”がアップデートして帰ってきた!

ヴィンテージピースを徹底的に検証しリプロダクションを生み出す手間はデザイナーの感性に頼るモノづくりの何倍も知識と労力が必要となる。この歴史への挑戦から素晴らしいプロダクツが誕生している。ウェアハウスもそんな挑戦をし続けているブランドのひとつ。今回は’90年代に話題となったデニムブランド『DENIME(ドゥニーム)』を、純国産デニムの生誕50周年となる2023年に、アップデートをして再現。クリエイターたちを鼓舞するヴィンテージウエアの発見からすべてが始まる。

当時のディテールを再現しつつも、確実に進化した新生ドゥニーム。

’90年代に日本のファッションシーンを熱狂させたデニムブランド『DENIME(ドゥニーム)』。紆余曲折を経て、純国産デニムの生誕50周年となる2023年、WAREHOUSEの手によって再始動する。テーマは「再現とアップデート」

’88年に創業した当時からクラボウと共同でヴィンテージのXXデニムを解析しながら作り上げたオリジナルデニムは、ヴィンテージよりもややオンスが重く、高濃度のインディゴを中白をしっかり残して染色させることで、アイデンティティといえるメリハリのある色落ちを生んだ。

そんな特徴的なデニムを再現するべく、WAREHOUSEはクラボウインターナショナルの宮﨑氏の協力を経て、当時の資料をもとに独自のアレンジも加え、当時らしくもさらなる色落ちを楽しめるデニムをクラボウと共同開発。シルエットも改善して穿き心地にもこだわった。

オフセットベルトループやバックポケットの三角ステッチなど当時の仕様はそのままに、ボタンやリベットは一新。細かなディテールにも執着した。当時のDENIMEらしいディテールとWAREHOUSEならではのアレンジが織りなす新生DENIMEが、再びファッションシーンを熱狂させる日も近い。

Lot.220A(OFFSET XX MODEL)

DENIMEが創業当時に製造したXXモデルを徹底再現。当時のレシピを参考にクラボウと共同開発したデニムは、当時と同じ米綿をリング紡績したムラ糸を専用色のインディゴロープ染色し、仕上げに草木染めを施すことで深みのある特徴的な色を蘇らせた。¥27,500_

DENIMEの再始動を記念してオリジナルのデニムバナーも製作。デニムの本場アメリカらしさと日本のセンスが交錯したデザインがDENIMEらしい!

XXモデルには革ラベルが付属。このデザインに当時を思い出して心が躍る方も多いはず。

リジットモデルの右バックポケットに付く丸いステッカーも当時のままだ。

DENIMEと刺繍されたピスネームとバックポケットの縁にある三角ステッチも再現。

XXモデルを象徴する大きくオフセットされたセンターベルトループも忠実に再現。

セルビッジの白場で綾目を左に変えるというヴィンテージにはないアレンジも特徴。

ボタンやリベットなど部材にもこだわる。当時のデザインそのままに素材を一新してヴィンテージ感をプラス。

【DATA】
WAREHOUSE TOKYO
Tel.03-5457-7899
http://www.ware-house.co.jp

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2023年4月号 Vol.90」)

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