セオリーを覆し、新たなバーバーのスタイルを確立する「ミスターブラザーズ カットクラブ」|東京・中目黒

昨今の日本のバーバームーブメントの火付け役として、ヘアスタイルだけでなく、ファッションやライフスタイルも含め、若者を中心に絶大な支持を得る人気バーバー「MR.BROTHERS CUTCLUB」。昔ながらのセオリーを覆し、クラシックスタイルをベースに美容の技術を活かしたスタイルを確立させた存在だ。

ストリートカルチャーの発信源の一つとして日本のバーバーの新たな形を築き上げたバーバーショップ。

目黒銀座商店街の中で異彩を放つクラシカルなファサード。看板はRUM ART WORKSのAOI氏が描き、手描きのサインポールは代表の西森友弥氏によるもの。“カウンターカルチャー”の意味を込め通常とは逆向きのストライプを描いている

昨今の日本のバーバームーブメントの火付け役として、全国から注目を集めるMR.BROTHERS CUTCLUB。ヘアスタイルだけでなく、ファッションやライフスタイルも含め、若者を中心に絶大な支持を得る人気バーバーだ。

その中目黒店で番頭を務める原 敬志郎氏は、美容学校を卒業後、美容院で実地経験を積んでいる頃からクラシックスタイルを始めとするメンズカットに興味を持ちバーバーの道へ。

日本ではバーバー=理容師のイメージが強かったため当初は批判されることもあったそうだが、昔ながらのセオリーを覆し、クラシックスタイルをベースに美容の技術を活かしたスタイルを確立。さらにプライベートでHOT RODを乗り回す、旧きよきアメリカンカルチャーを彷彿とさせるライフスタイルにも注目されている。

様々なライフスタイルが交差する社交場をコンセプトに掲げるMR.BROTHERSは、今やストリートカルチャーの発信源の一つとして日本のバーバーの新たな形を築き上げた。

「MR.BR OTHERS CUTCLUB」店長・原 敬志郎さん|関西美容専門学校卒業。2017年からMR. BROTHERS CUTC LUB中目黒店の店長に就任。特にNYのバーバーに影響を受け、30店舗以上に及ぶ現地のバーバーを視察に訪れた
原氏は昨今のバーバームーブメントの核となるトラディショナルなスタイルだけでなく、そこに美容のテクニックをミックスしたニュースクールなスタイルも得意とする
MR.BROTHERSの母体となるファイヤーワークスはPABST BLUE RIBBONの総代理業を務めている。中目黒店のシャッターには、TEXTA氏のハンドペイントによるアートワークが描かれる

MR.BR OTHERS CUTCLUB NAKAMEGURO」の内部を紹介!

インテリアはヨーロッパのヴィンテージが中心で、壁はアートワークや写真で飾られている。メインフロアには100年以上前にドイツの城で使われていたアンティークタイルを使用している。

カットスペースとシャンプースペースのパーテーションにはガラスにレーベンブロイのロゴがあしらわれる。約100年前にドイツのパブで使用されていたヴィンテージだとか。

コンクリートに直接塗装した白壁を埋め尽くすようにアートワークや写真をディスプレイ。バラバラのデザインのようだが、どれもスタッフたちのライフスタイルに纏わるもの。

原氏の専用スペース。旧い屋形船で使用された絨毯の留め具を枠に採用した鏡はTOMMY MADEでオーダー製作。

ハサミは水谷シザーズのプロダクツが中心。20202月にはMR.BROTHERSと水谷シザーズの共同開発によるメンズカット専用セニングELEMENTを発売した。

カウンターの後ろの棚にはアートピースやオブジェなどMR.BROTHERSの世界観を表すアイテムがランダムに並ぶ。

’50sSputnikのランプ。中目黒店の什器はヨーロッパのアンティークがほとんどだが、部分的にアメリカ製のポップなデザインを取り入れている。

壁の写真はスタッフの写真が数多く使われている。ソファの写真はこの店舗を作っている最中に撮影した一枚。MR.BROTHERSの軌跡を記録するユニークなディスプレイだ。

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

Pick Up おすすめ記事

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...