アイビーリーグを卒業した2人が過ごす休日。

アイビーリーガーたるもの、日々スポーツに興じることは一種の務め。そんな彼らの定番ユニフォームがコーチジャケットだ。「コーチ」と言ったって、何もコーチだけが着ることを許された服ではない。胸と背中にチーム名を掲げ、惜しげもなく汗をかくことができるのは、むしろ若さの象徴だ。変にひねらずアイビーらしく、定番レイヤードが今の気分。

意外や意外、アイビーリーガーがスカジャン!? いやいや、「もしも彼らの父親が、日本からスカジャンを持って帰ってきたら」なんてストーリーを妄想してみれば、なにもあり得ない話ではない。このスカジャンは背面に刺繍が入ることもなく、さりげなく胸元にあしらわれる程度。アイビーリーガーならこれぐらいがちょうどいいよね。


定番のアイビースタイルばかりも退屈なので、ちょっとアメカジライクにCPOシャツというのもたまには悪くない。コントラストの激しい配色ではなく、淡いトーンばかりで構成されていて全体が柔らかく馴染んでいるから品の良さも十分。デニムパンツを穿いてワーカーっぽくいこうか悩んだけど、スウェットパンツ合わせのリラックス感が気に入った。

これまでは肌寒くなってきたらスポーティなジャケットばかり着ていたけど、大人になってからはコートも羽織るようになった。クラシックなコーデュロイの襟に、風が吹いたらチラリと覗く裏地のビビッドな赤がアクセント。中綿のおかげで防寒性も文句なし。せっかくならスラックスや革靴を合わせて、思い切り大人っぽくスタイリングしたいものだ。

アイビーリーガーにとって、いつまでも手放せない究極のスタンダード、ネイビーブレザー。ただし、着崩し方で新鮮味をもたらすのが現代のアイビー流。最低限のTPOはわきまえるべきだが、カジュアルな場面ではジャケットやシャツの襟を乱してみたり、タイをシャツの胸ポケットに入れてみたり。ただしこれは「わざとやっている」と悟られてはいけない。



ニットは大人の頼れる相棒だ。時にはセットアップスタイルの肩に巻いて、カジュアルダウンにひと役買ってくれる。もしニットをトップス使いするなら、全体の色をまとめると手軽に大人っぽくなるからおすすめだ。最近ハマっているのは、モチーフがプリントされたチノパンツ。あえておじさんっぽいアイテムに合わせたときのバランスが好きなんだよね。
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https://www.van.co.jp/
(出典/2nd 2025年11月号 Vol.214」)
Photo/Tetsuya Maehara Styling/Shogo Yoshimura Hair&Make/Kentaro Katsu Text/Shuhei Takano
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