『AMETORA』の著者 デーヴィッド・マークスさんの考えるアイビーとプレッピーの着こなし

これまで、幾度となくアイビーとプレッピーという言葉を使ってきたが、その違いは何かと問われると、答えが見つからない。おそらくそれは、人によって違いがあり、それぞれの考えが存在するから。今回は文筆家デーヴィッド・マークスさんに着こなしについてお聞きした。

明るい色も取り入れながらシャツにシャツを重ねるのが定型。父から譲り受けたレジメンタイを結んでこれからコンサートへ

『AMETORA 日本がアメリカンスタイルを救った物語』を著すなど、日米をつなぐ仕事で知られるファッション・ジャーナリストのデーヴィッドさんは、ハーバード大学卒のリアルアイビーだ。

「私がアイビーリーガーだったのは1997年からの4年間です。残念ながら、1950〜60年代のリアルを体験しているわけではありません(微笑)。大学で統計学を教えていた父のもとで育った私は、確かに大学入学前からプレップなスタイルを与えられていました。ロックに傾倒していたので、バンドTシャツなども着ていましたが(笑)。大学時代はフォーマルなパーティだとタキシード、フォーマルではないパーティにはブレザーを着ていました。だから、スーツは着ないんですよ。スーツは、ビジネスウエアの位置づけです。

今日のアイビールックは例えば、大学内で開催されるロックではないコンサートに出かけるときのもの。プレッピーの方はボタンダウンシャツにラガーシャツを重ねていたり、グリーンを差していたりするのが、らしいところです」

【左(IVY)】ブレザー、スラックス/ビームス プラス、カーディガン/ジョンスメドレー、ボタンダウンシャツ、ベルト/鎌倉シャツ、シューズ/オールデン、父親から譲り受けたタイ/ヴィンテージ(すべて私物) 【右(PREPPY)】ダウンベスト/L.L.ビーン(90年代のもの)、フリース/パタゴニア(90年代のもの)、ラグビーシャツ/コロンビアニット、、ボタンダウンシャツ/ポロ ラルフ ローレン、チノパンツ/ナイジェルケーボン、シューズ/L.L.ビーン(すべて私物)

(出典/「2nd 2025年5月号 Vol.211」)

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なまため
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I LOVE クラシックアウトドア

1996年生まれ、編集部に入る前は植木屋という異色の経歴を持ち、小さめの重機なら運転可。植物を学ぶために上京したはずが、田舎には無かった古着にハマる。アメカジ、トラッド様々なスタイルを経てアウトドア古着に落ち着いた。腰痛持ちということもあり革靴は苦手、持っている靴の9割がスニーカーという断然スニーカー派。
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