まだまだ歴史の浅い韓国のファッションカルチャーだけど、韓国のリアルアイビーリーガースはアツかった

まだまだ歴史の浅い韓国のファッションカルチャー。アイビー人口は日本より少ないかもしれないが、発展途上ならではの一致団結感と活気は日本以上だった! なんと「ジェントルマンズクラブ」なるアイビー好きコミュニティが発足し、わずか半年余りで数百人のメンバーが月に1度集まっているという。早速2nd編集部が潜入してみた。

ジェントルマンズクラブって一体なんなんだ!?

「ジェントルマンズクラブ」なるアイビー好きコミュニティがあって、月に1度集まっているらしい。毎回ドレスコードが設定されるのだが、この日はブレザーとローファーだったらしく、紺ブレを着た41名が一堂に会するという圧巻の光景に。リーダーに話を伺った。

リーダーふたりで運営している

「ジェントルマンズクラブは今年の4月からスタートし、まだまだニッチなアイビーを主流にすべく、毎月参加者を募って集まっています。最初は5人から始まったのですが、これまでで累計350人は集まっているはず。みんな日本からかなり影響を受けていて、『TAKE IVY』、『AMETORA』は僕らにとっての聖書!」

ジェントルマンズクラブのみなさん。総勢41名!
紺ブレ+軍パンの組み合わせを“ビームスルック”と呼ぶらしい
日本の雑誌はボクらの愛読書!

なんでこんなに韓国でアイビーが流行っているんですか?

コラムニスト パク・セジンさん|デーヴィッド・マークス著『AMETORA』韓国版の翻訳を手がけた。流行ファッションに関する著書を先日発売したばかり

「アイビーもですが、いま韓国ではファッション業界全体が勢いを増しています。韓国ファッションの歴史はまだ浅く、たったの20年くらい。専門性の高い個店が増えたのも2000年代初頭からで、アイビーにあるようなルールや知識は最初からなかった。

それがここ最近になってSNSが発達し、情報がどんどん入ってくる。アイビー好きな韓国人たちは今になってルールを知って、それに縛られる楽しさを感じているんだと思います。日本とは逆です。歴史が浅いので、日本にいるような大御所もいません。

つまり、韓国ファッションというのは比較的若い人のカルチャーであり、ルールを教えたい先輩もほとんどいない。とにかく“楽しさ”重視なんです。韓国の強さとは、この自由度の高さであると考えます。

先に述べたように、情報交換のネットワークはすごい勢いで広がっています。アイビーというカルチャーは、知識あってこそより楽しめるというもの。これからどんどん盛り上がっていくんじゃないですかね」

街で見かけたアイビーリーガースを紹介!

ブランドマーケター ケン・リーさん

日本勤務の経験もあり、日本語が堪能なケンさん。ジャケットは「エンジニアドガーメンツ」、シャツとタイは「ドレイクス」。

「サンフランシスコマーケット ロッテワールドモール店」キム・ミンギュさん(右)、チェ・ミンソクさん(左)

韓国に計8店舗を経営するセレクト店「SFM」のスタッフたち。「イルボン(日本)ブランドは最高だよ!」と熱弁。

「ソナイ」オーナー リン・ミンホさん

ビジネス街にあるセレクト店「ソナイ」には、アイビー関連の書籍多数。オーナーのリンさんはスタジャンに「Jプレス」のキャップと、スポーティなアイビースタイル。

「ソナイ」のお店はこんな感じ。

YouTuber アキさん

ドレスからアイビーまで幅広いスタイルを発信しているアキさんは、ビスポークジャケットに、「RRL」のベストでドレッシー。

「メトロポリティシャン」オーナー リン・ミンホさん

「メトロポリティシャン」では、服から雑貨まで幅広く取り扱う。ジュウォンさんは、コーデュロイのジャケットで秋らしいドレスコーデ。

「メトロポリティシャン」のお店はこんな感じ。

左から ゼ・ホさん/スン・ムさん/キム・テホンさん/ソン・ヒさん/キム・テホンさん/スン・ムさん/ゼ・ホさん

バリスタ、製麺業界勤務など、職業や年齢はそれぞれ違えどインスタグラムで繋がり、2〜3カ月に一度は集まるという仲良しアイビーグループを激写。

(出典/「2nd 2024年1月号 Vol.201」)

この記事を書いた人
パピー高野
この記事を書いた人

パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

Pick Up おすすめ記事

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...