▼プレッピーってそもそもなんだ?
遊び心を忘れない トラディショナルスタイル。

ニューヨーク州ブルックリンにて、男性向けのヴィンテージウエアを販売する「クラウリーヴィンテージ」。ローイングブレザーズのデザイナー、ジャック・カールソンが思うプレッピーな店のひとつに挙げられていた。そんな同店のオーナーを務めるショーン・クラウリー。実はラルフローレンでデザイナーとして働いていたという過去をもつ。
「僕なりのプレッピーは、20世紀の紳士服のブリティッシュアメリカン、イギリスとアメリカのスタイルをミックスしたものだと思います。プレッピーという言葉は、アイビーやトラディショナルなどといった非常に近い言葉が多いので曖昧なもの、プレッピーという言葉自体が先走って、正しい意味とは違う意味で使われていたりするので、僕自身あまりプレッピーという言葉を使わないようにしています。
あくまで僕のファッションの軸にあるのはトラディショナル。ただ、忠実に伝統的なスタイルをするのではなく、スマートでありながら、遊び心をもったスタイルが僕のトラディショナルスタイルですね。それはフォーマルであってもカジュアルであっても同じです。結局どんなスタイルにおいてもファッションは楽しんでこそだと思います」
自身をプレッピーではないと話すが、佇まいはプレッピースタイルそのもの。ジャックからも聞いたように、我々から見るショーンはプレッピーの体現者と言っても間違いはないだろう。
「クラウリーヴィンテージ」オーナー・ショーンさんの欠かせないプレッピーなもの。
1.Vintageのパッチワークマドラスジャケット

チェック、ストライプ、かすり柄の生地がランダムに配置されているパッチワーク生地。アイビーの全盛期である、1960年代頃に作られた、まさにプレッピーな3つボタンのスポーツコート。
2.Vintageのニードルポイントパンプス

ニードルポイントにて舌を出し王冠を被ったライオンがモチーフに描かれた1940年代頃のイギリス製のスリッポン。エンジ色に金色の糸が映え、高級感のある上品な印象。
3.Vintageのブレザー

現存する中で最も歴史のあるアマチュアクリケットクラブ「アイ ジンガリ」のブレザー。約100年前のものとは思えない状態の良さで、赤と黒と黄色の三色のストライプが目を引くデザイン。
4.Vintageのクリケットセーター

普段からヘビーに使用しているという1980年代の〈ラルフローレン〉のセーター。首元が詰まっておりスポーティーな印象、生成りボディに映える赤と青のストライプが美しい。
5.Vintageのニードルポイントクッション

ディズニーや、ピーナッツなどのモチーフが描かれたカラフルなヴィンテージのクッション。全面にニードルポイントが施された精巧な作りで、ついつい集めてしまうという。
6.Vintageのツイードジャケット

1970年代につくられたブルックスブラザーズのジャケット。柔らかな着心地はカシミヤならでは、青や赤などの原色が同時に使われていますが、派手すぎない上品なルックス。
7.Vintageのフェアアイルニット

ツイードジャケットなどシンプルなアイテムにアクセントとして合わせたい手編みのウールベスト。この一着に使われている糸は15色以上と、一般的なものとは一線を画す。
「クラウリーヴィンテージ」オーナー・ショーンさんのプレッピースタイルのルール。
1.スターリングシルバーのバックルを身に着ける。

プレッピーハンドブックにバックルはスターリングシルバーのものに限ると記載があるが、忠実に再現されている。無意識にこのバックルを選ぶところは真のプレッピーいえる。
2.派手アイテムにはシンプルな着こなしを。

特徴的な色使いのシルクジャケットには無地のベーシックなアイテムを使ったシンプルな組み合わせ。シャンブレーシャツにネイビーのニットタイで色も合わせられている。
3.夏のとっておきチャッカブーツ。

これからの時期にこそスウェードのチャッカブーツが履きたい。白のパンツに合わせることでクリーンな印象を演出。使用するにつれて自分の足に馴染み、生まれるシワも格好いい。
4.主張しすぎない上品な腕時計。

時計には小振りなハミルトンのタンクウォッチ。1940年頃につくられたものなのでオーバーホールしながら大切に使う。1分1秒を気にしない余裕のある男の相棒。
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
Photo/Nao Fukui Text/Kiyoto Kuniryo
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