僕たちの平成ドラマ。ファッション業界人は結構ドラマが好きですね。

令和の現在、空前の平成レトロブームだ。CDやレコード、シティポップといった音楽シーンやファッションなど、どこもかしこも平成だらけ。その中でも注目を浴びているのが、平成に放送された地上波のテレビドラマだ。業界人も例に漏れず、レコメンドする平成ドラマについてお聞きしてみた。

企画内では、フジテレビ系列=フ、テレビ朝日系列=朝、TBS系列=T、日本テレビ系列=日、NHK総合=N、関西テレビ=関、読売テレビ=読、と表記しています
企画内で掲載されている台詞などは、2nd編集部調査によるものです
掲載された作品に関するお問い合わせは2nd編集部までお願いいたします。放送局へのお問い合わせはお控えください

1.何度も繰り返して観るほど引き込まれたのは『白い巨塔』|「グラッシーズ」漆畑博紀さん

小学生の頃、父親と俳優の田宮二郎が主演のバージョンを観て、平成になってから唐沢寿明、江口洋介主演でまた観直したのが『白い巨塔』(2003年・フ)。野心家の医師・財前五郎(唐沢)と相反する、真摯な対応をする医師・里見脩二(江口)。双方に感情移入したことを覚えています。

あとは『結婚できない男』(2006年・関 )も好きでした。当時20代でまだ平社員。自分は結婚に向いてないのでは? と思うところがあって、桑野信介(阿部寛)のひねくれ気味の思考に「ああ、そうだよね~」と共感することも。

そうそう、忘れてはいけないのが『あまちゃん』(2013年・N)。主演の(当時名)能年玲奈さんが可愛くて、初めて朝ドラを最終話までちゃんと観ました。僕、ラマ結構、好きですねえ。

選者:「(株)グラッシーズ」常務取締役・漆畑博紀さん(48

2人生のターニングポイントにはいつも『未成年』がありました|PR・三浦由貴さん

『未成年』(1995年・T)は生まれて初めてハマった作品です。放送当時、僕は小学生で、暴力描写や立てこもりという演出で、過激な内容だと PTAから問題視されたことも。それでもこっそり観て、なぜか毎週感動して泣いていたんですよね()

再放送時の中学生の時は、友人の家に集まって観ていたことも思い出です。それから高校生、社会人と人生の岐路に立つと、必ずこの作品を見返していました。脚本家の野島伸司さんは、大好きです。偉大です。

『ロング・ラブレター~漂流教室~(2002年・フ)はタイムスリップするという物語なのですが、不思議な空気感があって好きでしたね。『私立探偵 濱マイク』(2002年・読 )は映像から、登場人物、すべてがおしゃれで印象に残っています。いまだにハリランにいくと、主題歌を担当した、EGO-WRAPPIN’の曲が聴きたくなることも……

選者:PR・三浦由貴さん(38

3僕にとって絶対的なヒーローは濱マイク。毎日2回ドラマを復習するほど|「2nd編集部」不気味くん

ファッション雑誌ばかりを読み漁っていた小学生を経て、中学生になった僕。そこへ突然現れたヒーローがドラマ『私立探偵 濱マイク』(2002年・読 )でした。戦隊モノでも、ウルトラマンでもなく濱マイク(永瀬正敏)

どれくらいハマったかと言えば、放送終了後にDVDをすぐ買って、中学生時代は毎日2回鑑賞。ロケ地の聖地巡礼はもちろんやりましたし、折りたたみ式ケータイを乱暴に開いたり、うちわにクーラーと書いてあおぐとか、ドラマの描写も真似。ドラマ内で彼が金ちゃんという金魚を飼った一幕はまんま、やりました。()金ちゃんが天に召されるときも同じように、土を掘って埋めました。

シーズン2を切実に願う作品です。ホント、テレビ局宛に嘆願書を書きたいほど……それから……(止まらない、不気味くん)

選者:「2nd編集部」不気味くん(34

4.スーツ姿でポラロイドカメラを肩にかけてそのままMTBに乗るキムタクは今でも憧れ|「RevolutionPR 田中望さん

Gift(1997年・フ)は記憶喪失になった早坂由紀夫(木村拓哉)が、ギフトの配達を請け負う一話完結のドラマでした。中学生ながら、スーツ姿でマウンテンバイクに乗るキムタクがすごくかっこ良く見えたんですよね。

この作品以降、男性の間にもきれいめという言葉が浸透したんじゃないかな。主題歌がSMAPのタイアップではなくて、ブライアン・フェリーの『TOKYO JOE』だということもポイントでした。

それから『沙粧妙子最後の事件(1995年・フ)。おそらく当時、世界中で流行っていたプロファイリングを扱った、刑事ドラマでした。狂気の刑事・沙粧妙子を演じる浅野温子と、純朴なバディの松岡優起夫(柳葉敏郎)を中心に、怖いもの見たさをそそるストーリーは秀逸でしたねえ。個人的に平成の最恐のサスペンスだったかも。

選者:「RevolutionPR 田中望さん(39

(出典/「2nd 20232月号 Vol.191」)

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