アメリカントラッドが似合う秋冬、今年はいかに“ほぐす”かが鍵!

秋冬の定番といえば、アメリカントラッド。伝統が醸し出す雰囲気と色合いは、秋冬の空気にぴったりとはまります。ファッションとしても、合わせやすくて便利なうえ、時代に合った素材や着方をすることで、普遍的なデザインがより引き立つのも楽しいところです。

そういった、アメトラをより自由に楽しむために、スタイルを縛るルールじゃなくて、いい感じに“ほぐす”ためのポイントを新生「J.PRESS ORIGINALS」ディレクター中城さんにお聞きしました。「J.PRESS」といえば、1902年創業のアイビー・ブランドの名門ですが、「トラディショナルは、変わっていくからこそ面白い」との信念から、新しい提案を続々発表。今季の新作でつくったコーデもぜひ参考にしてみてください!

アメトラを“ほぐす”3つのポイント。

1.ビビットなカラーとクラシカルなチェック柄。

「まずは、“べき論”から離れることが大事」と語る中城さん。まさに今季の新作は、こうあるべき、こう着るべきというその囲いから飛び出した色や柄を、アイコンやチェック柄に採用している。「一見オーソドックスなタータン。でも、柄を構成する赤をヴィヴィッドな色みにしたり、柄の大きさや色などをすべて“イチ”から作り替えています」。そんな伝統を今に再構築したチェック柄や、絶妙なニュアンスカラーを採用した単色アイテムを加えて、新鮮な顔に!

2.秋らしい、コーデュロイ使い。

快適性を第一義とするブランドだけあり、見た目と着心地は表裏一体と考える「J.PRESS」。「だからこそ、新しい素材を積極的に取り入れています。いまやこれだけ気候も激変しているなか、『この服にはこの素材じゃなければいけない』なんていうのはナンセンスです」。秋らしいコーデュロイも、インド綿の細番コットンを使って重さを回避。さらに生地のコシを砕き、膨らみを持たせながらソフトに仕立てている。素材感が新しい定番コーデュロイを取り入れたい。

3.あえて昔のサイズ感がいま新しい。

時代はビッグシルエット全盛! だたし、いまっぽさと古めかしさは紙一重。「ニーズは重要ですが、特にトレンドに乗ろうとはしていません。ブランドの原点を素直に表現すると、それがいまっぽく見えるという感じです」。ブランドの長い歴史にアーカイブとして存在するキレイなシルエット。ある意味で古めかしいサイズ感が、逆にいまの気分にハマる。これぞトラディショナルな強みであり、“ほぐす”ポイントに。

「J.PRESS」の2019年秋冬のルックブックでチェック!

1.オーセンティックダッフル

写真:J.PRESS提供

ゆったりとしたボックスシルエットの名作ダッフルを、色と素材でツイスト。目を惹く爽やかなスカイブルーと3重織りのパイルカットで、ボリューミーながら軽量感のある絶妙な仕上がりに。フロントのレザー紐や水牛トグルなど、エレガントなディテールも要チェック。14万400円

2.リバーシブルゴルフジャケット

写真:J.PRESS提供

ダウンをふんだんに詰め込み、レトロなボリューム感を作り出す。旧きよきオリ
ジナルを踏襲した着膨れ上等のビジュアルだ。一方、表地には滑らかなナイロンオックスを採用し、裏地には紡毛エターミンのタータンチェックをプラス。よりモダンなリバーシブル仕様に。7万4520円

3.フラップ B.D.シャツ

写真:J.PRESS提供

ブルー系のベースに鮮やかな赤の効いたチェック柄が、とことんフレッシュな印象。同時に素材もチャレンジングで、ナイロンをウールで覆う特殊な糸を使って独特のハリ感を生んでいる。フラップポケットのついたブランドの定番B.D. シャツは、かくして新たな領域へ。2万5920円

4.バーシティジャケット

写真:J.PRESS提供

あえて「ジャンパー」と呼びたくなるような、オーセンティックな1着。ニットに切り替えられた袖のボリューム感が、やや短めの着丈との絶妙なシルエットバランスを構築し、いまっぽい着こなしに。ブラウン&ブルーの色調は、大人っぽくも爽快な補色関係による相乗効果。7万4520円

上記の4つのアイテムのほかにも、トラッドを”ほぐす”アイテムが多数そろう「J.PRESS」。今季は、NEWアメトラを意識して、コーディネイトしてみてはいかがでしょうか?

掲載価格は税込です。
掲載情報は取材当時のものです。

この記事を書いた人
2nd 編集部
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