「カレッジ」に「フォトプリント」……いま狙うべきユーズドTシャツはこれだ!

古着ならではの上級者見えするアジやヤレ感に、リーズナブルな価格など、日常着としての古着(レギュラー古着)はイイコト尽くめ。そんなレギュラー古着を探しに、古着店を物色していてアドレナリンが一番出るのはTシャツコーナーではないだろうか。今回は普段から古着店に出入りするスタイリストに、ズバリいま欲しいTシャツを聞いてみた!

古着マスター・原田学さんがオススメするのは『カレッジ』Tシャツ

原田さん
原田 学(スタイリスト)|本誌『2nd』の古着連載「古着ストーリー」のスタイリング、原稿、イラストを担当。業界内では知らない人はいない古着マスター。

「カレッジTシャツって20年くらい前に流行りましたよね。それもあってアマノジャクな僕は、正直全く着てこなかったんです(笑)。ただブームも落ち着いてるいまこそ、欲しいのはこの辺りですね。ひとえにカレッジTと言っても種類が色々あります。

例えば、写真の【01】のラインが入るものは大学のボート部で使われていたもの。【02】はかなり面白い配色でデザイン性も高いですよね。ただ、個人的にオススメなのは、【03】のような杢ボディの超定番。生地の混率から、古着業界では通称『88/ 12(ハチハチイチニ―)』と呼ばれるチャンピオンボディのもの。着こなしの自由度が高い時代だからこそ、こういうスタンダードをどう着るかが、いまの古着の楽しみ方な気がします。自分もXL以上を最近2枚買いました」

見つけたら即買い!「カレッジT」オススメベスト3。

カレッジ01

チャンピオンのバータグネームが付く’70s。イエール大学のボート部が使用していたグッドデザイン。2万5920円(オキドキ:03-6407-8525)

カレッジ08

ヨーク切り替えの珍デザインは’80s。“TECH” とは工科大学の意。4212円(ピグスティ 渋谷神宮前店:03-6427-3392)

カレッジ12

通称「88/12」ボディに染み込みで名門コーネル大学のプリント。6264円(ピグスティ 渋谷神宮前店:03-6427-3392)

続いて、スタイリスト中島貴大さんオススメは、’90年代「フォトプリント」Tシャツ。

中島さん
中島貴大(スタイリスト)|’90年代のはじめ頃は、某有名セレクトショップのスタッフとしてリアルなファッションシーンを見てきた数々の雑誌や広告で活躍する人気スタイリスト。

「プリント技術が向上してバリエーションが一気に増えたのが’90年代。その時代をひとりの服好きとして見てきましたが、なかでも”フォト”は最も象徴的でしょう。

代表的なカテゴリーを挙げるとまずアート。有名なフォトグラファーの写真を採用したアニエスベーものや全面プリントのコラージュ【01】などのポップアート系も昔はよく見ました。またシカゴブルズ【02】のNBA系も懐かしいですね。個人的にイチ推しは音楽系。’90年代の音楽と言えばヒップホップとR&Bだと思うのですが、ロックバンドのようにTシャツを作る文化があまりなかったようで、まず圧倒的にタマ数が少ない。でも【03】のようなシンガーものは少なからず存在するので見つけたら『買い』です!」

見つけたら即買い!「プリントT」オススメベスト3。

プリント01

’60年代に米国はもとより日本でも放送されたシチュエーションコメディ『メイベリー110番』の総柄T。背面も同柄でプリント。8532円(スプラウト セカンド:03-5474-4301)

プリント02

シカゴ・ブルズが’93年に3連覇を果たした際の新聞記事をプリント。tremendous(とてつもない)をもじった“Three-mendous” が粋。7900円(キンセラ:03-6447-4544)

プリント03

米国R&B歌手、ルーサー・ヴァンドロスの’94年ツアーT。背面には客演のオリータ・アダムスとリサ・フィッシャーの名も。7020円(タラマケ:渋谷区神宮前3-27-13-2F)

古着店で山積みになったTシャツの中からグッドデザインを掘り当てるのは宝探しにも近い高揚感。そんなお宝を探しに、古着屋めぐりをしてみませんか?

※情報は取材時のものになります。

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

Pick Up おすすめ記事

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...